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株式の4倍ルール

 株式会社が株式を発行する基準としまして、4倍ルールというものがあります。

 4倍ルールとは、公開会社にのみに適用される株式の発行についての基準です。

※公開会社:株主が所有する株式を譲渡する際に、株式の譲渡について会社の承認を要しない株式(株主が自由に譲渡できる株式)を、最低1株は発行することができる株式会社をいいます。

※非公開会社:すべての株式について、株主が株式を譲渡する場合は会社の承認を要する旨の制限を設けている株式会社をいいます。



4倍ルールの内容

 「発行可能株式総数(発行することができる株式の数の上限)は、発行済株式の総数(既に発行している株式の数の合計数)の4倍を超えることはできない」というものです。

 裏を返しますと、「発行済株式の総数(既に発行している株式の数の合計数)は、発行可能株式総数(発行することができる株式の数の上限)の4分の1以上は発行しなければならない」というものです。



4倍ルールの趣旨

 公開会社は、取締役会の決議によって新たに募集株式を発行することができますので、株主総会の決議を要さず、既存の株主が関与しないところで、既存の株主の持株比率を低下させることができてしまいます。
 そこで、「発行可能株式総数(発行することができる株式の数の上限)は、発行済株式の総数(既に発行している株式の数の合計数)の4倍まででなければならない」という制限により、既存の株主の保護を図っています。

 非公開会社につきましては、新たに募集株式を発行する場合、必ず株主総会の決議を要しますので、4倍ルールを適用する必要はないということになります。



4倍ルールが適用される場面

・公開会社を原始設立する場合
・新設合併・新設分割・株式移転による設立会社が公開会社の場合
・公開会社が発行可能株式総数を増加する場合
・非公開会社から公開会社になる場合
・公開会社が株式の併合をする場合


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